大人の吃音症と心療内科

今日も心療内科へ

今日も心療内科へ行ってきました。いつもの薬(睡眠導入剤と気分安定薬のとんぷく)をもらうことも目的ですが、先生にいろいろ相談することも目的。最近はどちらかというと、最低量を処方されている薬で精神的に落ち着いて変化はないので、もっぱら先生への悩み相談がメインになってます。そのくらいのほうが、普段、会うことがないような先生のような方の視点でアドバイスを受けられるので、自分にとってプラスになってると思います。

心療内科に通い始めてから10年以上

私が心療内科に通い始めたのは、吃音症に本格的に悩みだした、一人暮らしをしていた大学時代。吃音症であることがコンプレックスでうまく話せず、授業、アルバイト、その他いろいろなところに支障をきたしていたとき。家族ともなかなか会えないそんな中、学生の心理カウンセラーの先生の心療内科の紹介がきっかけです。

当時はいろいろな薬を試しました。薬の量を増やすことも多々ありました。それで吃音症が少しおさまったり、かといったら吃音症の悪い波が来たり、眠れなくなったり、本当に人生を辞めたいくらい落ち込んだり、いろいろありました。

今でもよく「たろPは繊細、感情の波がある、落ち込みやすい」など豆腐メンタルな部分はよく指摘されますが、それでもこの10年で大きく変わったと思います。とろっとろの豆腐屋ジョニーの豆腐から、鍋に入れる固めの木綿豆腐くらいにはなったはず。

吃音症の人は共通するかもしれませんが、当時の私は人の目を気にしすぎるところがあり、吃音症がゆえに話すときのどもりだけでなく、着ている服から歩き方まで、常に人に見られているとまで感じていました。そんな私が今では立派な隠れ吃音?として、人前では怖気づいてしまいますが、普通には話したり電話したりできるようになりました。これも、心療内科のおかげもあると思います。

病院(先生)選びは本当に大事

話は変わりますが、今の心療内科の先生。40代くらいですが、まだまだ若い感じの先生。すごく落ち込んでいるときもめちゃめちゃフランクに話しかけてくれて、親身に聞いてくれて、客観的にではあるけど私の気持ちを肯定するアドバイスをしてくれます

自身の気持ちや悩みを肯定されるのってすごく心地よいですよね。あまり肯定されすぎるのはよくないと思いますが、客観的なアドバイスを交えつつの肯定なので、自分自身の行動を前向きにとらえられる、すなわち前向きな気持ちになれます。他にも、趣味や話が通じる点もポイントです。

心療内科に決める際の基準

私の意見としては「リアルな口コミ」が大事だと思います。ネット上の評価(たとえばグーグルの星の数)なんてのは、何に対しての星の数かもわかりませんし、あてになりません。実際私が通っている病院のグーグルの星の数もよくはないです。でも、今まで行った心療内科の中では断トツです。ちなみに私の場合のきっかけは知り合いの知り合いの紹介でした。

また「吃音症」ですが、私の経験上、たいていの心療内科の先生は「吃音」という言葉をご存じです。悩みを相談すれば通じると思います。ただ方針や、やり方は先生によって異なると思うので、合う合わないは、病院というより先生とのマッチングだと思います。ただ、合わなければすぐに変えることができなさそうなのが心療内科の難しいところ。通院歴があると、病院を変える際に紹介状が必要になるので、事前調査はとても大事です。

薬に依存しなければ心療内科もいいんじゃないか

個人的には「薬に依存しなければ心療内科もいいんじゃない」と思います。薬に頼るのはいいと思います。正直、私は気持ちが落ち着いているときのほうが吃音って出にくいですし、コンディションいい日だと吃音症が気にならない日だって多いです。

ただ、あくまでサポートレベル。「薬を飲まなければいけない」と依存状態になってくると、効き目が薄くなると効果を出すためには薬の量が増えますし、薬を止めるときの減薬がおそろしいほどつらいです(※大人の吃音症の私が薬への依存をお勧めしない理由をご参照ください)。

心療内科の先生の方針についても「効果が薄いなら薬を増やす」ではなくて、「悩み相談ベースで、自分に合った薬を処方してもらう、合わなければ柔軟に対応しよう」がいいかと思います。そのあたりはご自身の辛さと悩みを先生と相談してみてはいかがでしょうか。

個人的に、吃音症は精神面と深く関わっていると思うので、私みたいに豆腐メンタルの方は一度、相談してみるのもありかもしれません。気持ちが安定するだけでだいぶ変わりますよ。ただ、心療内科をお勧めはしているわけではありません。あくまで私自身の経験とそれに基づく意見です。そこはお間違え無く。