意外と知られていない「吃音」ということば
子供の頃から吃音であることをコンプレックスに思っておりました。わざわざ人に言うものでもありませんが、信頼している人に伝えるにしてもとても引け目を感じ、なかなか人に言うことができませんでした。そんな私は、過去に何度か私が悩んでいることを信頼する人に打ち明けたことがあります。
ただ、思ったような回答を得たことはほとんどありません。「吃音とは何?」が大半。私たちが思っている以上に「吃音」という言葉は認知されている言葉ではないかもしれません。その他の回答は「あなたは吃音だとは思わない」です。これだけコンプレックスに感じているのにですね。
自身の吃音を打ち明けたのはデート中のランチのこと
話は変わりますが、私は今お付き合いしている恋人がいます。実はとても年下なのですが、しっかりしていて将来のことも考えてくれている本当に素敵な方です。そんなお付き合いしている恋人に悩みを打ち明けたことがありました。「僕、黙っていたけど吃音なんだ」と。正直、「吃音とは何なの?」と聞かれるものだと思っていました。
でもそうじゃなくって、「そうなんだ。言ってくれてありがとうね。」って返されたとき、本当に素敵な人なんだなって思いました。この世代の人でも「吃音」という言葉と、症状の大変さを知っている人って少ないと思います。
「吃音」を打ち明けられるということ
というのも、恋人が学生時代に、「吃音」であることを告白した友人がいたそうです。その時にこの言葉を知ったのかはわかりませんが、そのことがあったからか、私の悩みについてもすぐに理解してくれました。ここですごいと思ったのが、学生時代の友人。
吃音について周りの友人に打ち明けられる心の強さですよね。私が中学・高校時代はコンプレックスの塊で必死に隠すことに精一杯でした。今でこそ打ち明けられるようになりましたが、まだまだ勇気がいりますし、理解されないことも少なくありません。
「吃音」を大切な人に打ち明けるということ
自身の吃音を黙っていることが、何か良くないことを隠しているようで嫌だったから話してみて、理解されたという話です。正直、このようなケースは私の中でもほとんどないことです。大半が「吃音とは何?」もしくは、「あなたは違うのではないか」といった、勇気を出して言ったわりには検討違いの回答が返ってきました。
それが普通なのかもしれませんが、逆にあなたの吃音についてしっかりと理解してくれる方がいれば、本当に大切にするべきなのだと思います。私の場合は家族と親友、恋人でしょうか。